アガチス

科目:ナンヨウスギ科 | 針葉樹
その他の名称:ナンヨウカツラ、クリンキーパイン、カウリパイン、ニュージーランドカウリ、イーストインディアンカウリ、フィジアンカウリ
学名:[Agathis spp.]


Agathis spp

産地

東南アジア。マレーシア、ベトナム、カンボジアに多く分布
また、オーストラリア、ニューギニア、ニュージーランド、フィジーに同種の木が生育している。

特徴

特定の種類の名前ではなく、ナンヨウスギ科アガチス属の落葉高木の総称として用いられている為、現在、約20種がアガチスと呼ばれており、樹種というよりひとつのグループ名として使用されている。
アガチス属の木材は木理はやや通直で肌目はやや緻密である。独特な光沢を有しており、針葉樹でありながら、広葉樹のような特徴を持つと言われている。
加工は容易で道具の刃先を鈍らせる性質もない為、加工性は高いのだが、アテの多いものは乾燥時に反りや割れを生じやすいので注意が必要である。乾燥後は安定した材となる。また、釘打ち、ネジ止めとの相性も良好な木材だと言える。
虫の害を受けやすいものもあり、耐久性も中庸な為、屋外での利用にはあまり向いていない。

ニュージーランドに住むマオリ族はカウリパイン(アガチス)が樹高が45m、胸高直径が4mという大木に成長する事から畏敬の念を込めて、「森の王様」と呼んでいるそうである。

気乾比重:0.44~0.58

用途

家具用としては箪笥のひきだし(抽斗)側板として使われ、重厚な色調を活かし、彫刻を施した玄関のドアの材料としても利用される。

建材としては長押、敷居の材料として使われる。

楽器の材料として利用される事もあり、ギターのボディー材としての利用が有名である。

等級の低いものは梱包用木箱や合板、木枠などに使用される。

色調

辺材、心材の区別はしづらく、共に淡黄褐色から桃色を帯びた淡灰褐色、えんじ色など様々な色をしている。


Agathis spp