エンジュ

科目:マメ科 | 広葉樹
その他の名称:イヌエンジュ(犬槐)
学名:[Sophora japonica]


enju

産地

元々、中国原産の樹木であったが、現在は日本国内で植樹された事によって日本全国の広い地域で見る事ができる。

特徴

樹高が15m、胸高直径が50~75cmほどの大きさに成長する木で、日本国内の木材業界において、単にエンジュと言った場合は「イヌエンジュ」を指す。本来のエンジュという種の樹木は現在、殆ど生育が確認できない状態となっている。

乾燥はやや難しい為、時間をかけて慎重に行う必要がある。
加工に関してはやや硬さはあるが、強靭で割れにくいという特徴を持っている事から、木工芸家を楽しませる優良な木材だと言える。
耐久性は高く、腐りにくい為、保存性の高い木材である。また、磨くと美しい艶がでる事から仕上がりが良く、完成度の高い作品を作る事が可能である。

蓄積量の少ない貴重な木材となっている。北海道、東北地方では昔から魔よけのお守りとして床柱に使用するという習慣がある。

気乾比重: 0.63

用途

框(かまち)や床柱などの内装材や家具、小物の材料などとして利用されている。
また、折れにくく、割れにくいという特性を持つ事から、彫刻や細かい細工物の材料としても重宝されている。

色調

辺材は淡黄白色、心材はやや赤みを帯びた褐色で、色調が全く違うので、心材、辺材の境界を見つける事は特に知識のない人でも簡単にできる。


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